電験三種取るなら今!?

先日電験三種の試験に合格しました。

電気系とか設備管理系の仕事をしている方にはお馴染みでしょうか、第三種電気主任技術者というやつです。


この資格は一種二種三種とある中で入門に位置する資格でありながら、やたら試験難易度が高いことで知られていました。
まず勉強する内容が電気に関係するものなので専門外の人間からするとそもそも内容がイメージし辛く難しいです。

また、過去問がほぼ出題されず奇問難問のいわゆる捨て問題があったりで、単純に試験の難易度が高いこともあって全4科目の一発合格率は毎年10%程度という難易度でした。

 

科目は理論、電力、機械、法規と4科目あり合格点は基本的に各科目60点以上。極端に平均点の低い年は修正が入って55点くらいが合格点になっていたようですがここ数年は常に60点になっています。

解答方式は全てマークシートで五肢択一。

 

また、今年から通常のマークシート式筆記試験に加えて試験センターでのパソコンを使ったCBT受験方式が導入されました。

背景にはコロナ禍によって色々な資格試験でこの方式が採用されるようになったことや、電気技術者不足解消のため試験機会を増やしたい意図があるようです。

この方式を採用するということで、人によって受験日が変わる受験者に同じ問題を課すことはできなくなり、過去問の使い回しが必要になったみたいです。

その影響を受けてか筆記試験でも去年から過去問がそのまま出題され始めていたらしいです。受験を終えるまでは勉強で忙しくてそんなことを調べている余裕はありませんでしたが。

 

で、今年の試験の難易度について。驚くべきことに?当然の帰結として?ほとんど過去問ばかりでした。しかも過去問の中でも簡単な部類の問題ばかり。
拍子抜けしながら受験を終えて、翌日発表の公式解答で自己採点をしたところ、平均点85点くらいで無事合格でした。

 

今後もこの難易度が続くのであれば、勉強内容は小難しいけど一通り理解して過去問をやっておけばちゃんと受かる試験になると思います。健全といえば健全な気がしますね。激ムズ時代に何度も受験した人はお気の毒ですが。
と、いうことで電験三種取るなら今!?というタイトルにしてみました。今後もこの難易度が続くのかどうかは知りませんが。


さて、ここからは個人的な勉強内容の振り返り。

勉強時間の目安は理系で1000時間、文系で1200時間が標準といったことを言っている人がいましたがそれはかなり怪しい。理系の大卒ならそこまでかかることは無いと思います。
その上自分は仕事で電気関係を触ることもあるのでなんとなくイメージはつきやすいはず。300時間くらいやればなんとかならんかな?くらいの気持ちで取り組みました。

 

実際に電験に向けての勉強を始められたのは試験の1ヶ月半前から。
開始してからはかなり集中できて、仕事時間以外のほぼ全てを費やして毎日5-6時間くらい勉強していたと思うので、6時間×40日くらいで240時間くらいは勉強したんだと思います。

 

使った参考書は、
誰でもわかる電験参考書という、PDF形式で販売している各科目のテキストを計4冊。
TAC出版から出ている各科目の実践問題集を計4冊。(法規だけ半分以上スルー)
同じくTAC出版の10年過去問題集を1冊。
オーム社出版の令和4年度過去問と直近10年分の良問まとめみたいな本を1冊。
の計10冊を使いました。

 

使った時間は理論に2週間、電力に1週間、機械に2週間、法規に5日間くらいです。それで大体40日かな?
今回は日程調整をミスって電験三種受験の3日前に、仕事で使う2級海技士試験というのも受けてしまったので、そちらの勉強にも丸4日間くらいとられて時間的余裕は全くありませんでした。おかげで気が緩むことはほとんど無かったので良かったといえば良かったですが。

 

取り組んだ順番としてはまずテキストを読む。
初めに触った理論科目はテキストに載っている問題を自力で解きながらやったのですが、当然全て初見の問題なので時間がかかりすぎる。電力以降はテキストはザッと流し読むだけにしました。この時短はうまかったな。

 

テキストを読んだ後は実践問題集を解く。
この問題集、簡単なところから始まって本番レベルの難易度まで徐々に上がっていくので、一冊終わる頃には大体合格点を取られるレベルになっていて良かったです。おすすめ。
でも法規はこれ一冊全部やったら過剰だと思って半分も解きませんでした。時短大事。自分は全部解いたけど電力も過剰気味かも。

 

最後に過去問を解く。
実践問題集が終わった時点で電力と法規は余裕。どの年の過去問でも80点くらいは取られたので、それぞれ数年分しか解きませんでした。ここでも時短。不安はあったけどグッと堪えて理論と機械に集中します。
それでも理論と機械が厳しい。年によって合格点を取れたり取れなかったりで理論は10年分くらい、機械は8年分くらい解きました。

 

正直本質的なところは最後までまるで理解及ばずでしたが、あっという間に試験前日になり時間もない。
最低限過去問の類題が出たら解けるようにしておこうとオーム社の令和4年度過去問についていた10年過去問良問まとめみたいな問題と解答を1日で全部流し読みしてから当日を迎えました。

 

結果は上述の通り、難易度低めの過去問連発で危なげなく合格。お疲れさまでした。

 

受験者全体の合格率は16.6%だったようで相変わらず低め。今回のように過去問がそのまま出るという認識が広がれば合格率が上がるとは思いますが果たしてどうなるのか。

 

電験三種を使ってすぐに転職しようとかいった気持ちは全然ないのですが、人生に一つの選択肢を用意できてよかった。
勉強した内容についても今の仕事に活かすことが出来なくもないようなものもあり、1ヶ月半で得られた知識としては悪くなかったな、という感想です。

 

以上、電験三種振り返りでした。